ハタハタ屋敷について
銀座インズ2にある秋田郷土料理の居酒屋。運営元は「星空の中へ(西新宿)」や「わらやき屋」のように、普通の居酒屋よりややラグジュアリー感+コンセプト感が強い居酒屋やレストランを運営しているDDグループ。
店名の通り、幻の魚と言われる「ハタハタ」をはじめ、きりたんぽ鍋の元祖である「だまこ鍋」、そして私の出身でもある十和田の「桃豚」(秋田じゃなく青森だけど)などを使った郷土料理がウリのお店です。
今回、一緒に飲む知人が秋田出身であり、彼の出身に沿って当店を選定しました。
総評・レビュー
郷土料理の再現性の高さ
秋田とか青森の郷土料理って、ベースの味が濃ゆい(濃くないと雪国で生きてきていない説)。ですが、東京で食べる地元のバラ焼きとかせんべい汁とかきりたんぽ鍋の郷土料理はほとんどが薄味(丁寧に言うと上品な味)。ゆえに、違和感しかなかったのですが、この店はきちんと濃ゆい。ゆえに、本物。
特にだまこ汁は再現性高かったです。比内地鶏のだし汁と醤油がかなりパンチ効いておりました。あっぱれ。
それ以外の料理で言うと、名物のハタハタは身が大きく、食べごたえは十分。もちろん脂の旨味もたんと堪能できます。ぶりこ(卵をはらんだ雌のハタハタ)の食感もクセになること間違いなしです。いぶりがっこや比内地鶏、きりたんぽ、とんぶりなど、秋田の郷土料理全般、美味しく頂きました。
お店の雰囲気・外観
銀座インズ2の地下1階にあります。銀座駅からは徒歩数分圏内。
お店の前には、大きななまはげが構えているので、目印として分かりやすいです。
店内は、ザ・郷土料理屋という感じで、和風でレトロな内装。席はすべてテーブル席で、席数は30席ほど。
お客さんは19時30分時点で満席。8割ビジネスマンで年配の方々中心。とにかくにぎやかです。おひとりさまは不在。
スタッフは、着物を着たホールスタッフ×2名と厨房には数人。みな、愛想がいいです。
5段階評価
- 料理・味:★★★★
- サービス:★★★
- 雰囲気・居心地:★★★
- コスパ:★★★★
- お酒・ドリンク:★★★
- お一人様率:★
料金・価格
コースとアラカルトの2つがあり、今回はアラカルトにしました。注文したのは以下の通り。
- じゅんさい酢:680円
- 新物:生じゅんさい酢:780円
- 砂肝の黒胡椒和え:550円
- いぶりがっこ3種盛り:780円
- ハタハタ3種食べ比べ:1,780円
- ハタハタ塩焼き:780円
- 季節の酢味噌和え:780円
- とんぶりと長芋のかき揚げ:780円
- 鶏皮ぽん酢:680円
- きりたんぽ田楽焼き:580円
- きのこたっぷりだまこ汁(2人前):3,916円
- 秋田こまち味噌焼きおにぎり:450円
- バター餅と男鹿の塩アイス:680円
全体的に単品メニューは普通の居酒屋よりは少し高め。運営元を考慮すると、大方予想通り。とはいえ、1品あたりの量がやや少ないのが気になりどころ。
反対にドリンクは安く、日本酒以外はほぼ1,000円以下。ドリンクは1人2~3杯と、なまはげ(※焼酎)のボトルをオーダー。
合計は、1人あたり約8,000円くらい。さんざん飲み食いした結果にしては、1万を切りました。
料理・コース
・お通し
ごま豆腐と白身魚の南蛮漬け。味は普通。
・じゅんさい酢:680円
・新物:生じゅんさい酢:780円
まずは、生産量日本一の秋田県の名産じゅんさいから。2種類あり、食べ比べてみることに。見た目は、生じゅんさいのほうがやや実が大きい印象を受けます。味の差異はありませんが、ツルツルとしたのどごしと、プリプリとした食感は両方楽しめます。
・砂肝の黒胡椒和え:550円
比内地鶏の砂肝。だいぶ胡椒が効いていますなぁ。
・いぶりがっこ3種盛り:780円
知人が全食したので、味は分からずです、さーせん。
・ハタハタ3種食べ比べ:1,780円
・ハタハタ塩焼き:980円
3種は塩焼き(雄)、葱味噌焼き(雄)、ぶりこ入り三五八焼き(雌)という内訳。全部身が大きく、食べごたえは相当あり、旨味も相当あります。よって、追加で雌の塩焼きも。雄の方が旨味が強め(雌は脂がぶりこにスライドするため)で、ハタハタ本来の味を楽しむなら雄、ぶりこの食感を楽しむなら雌という感じでしょうか。時期感的に、冷凍臭があるかなと思ってましたが、皆無でした。ちなみに、三五八焼きは、塩、米麹、蒸した米を3:5:8の割合で混ぜて作る発酵調味料になります。
・季節の酢味噌和え:780円
真鯛、北寄貝、若芽、オクラの酢味噌和え。もっと、味噌味噌しい味が好み。真鯛は食感が召されてました。残念。
・とんぶりと長芋のかき揚げ:780円
畑のキャビアとんぶりを長芋とのかき揚げで。かき揚げの衣がとんぶりをパッケージングしている+とんぶりが思ったより小量なので、特有のプチプチ食感は楽しめず、ちょっと?な1品。
・鶏皮ぽん酢:680円
一般的な居酒屋メニューをお口直し的な位置づけでオーダー。鶏肉は、きちんと比内地鶏を使用しています。
・きりたんぽ田楽焼き:580円
写真を撮り忘れたので、公式アカウントより引用。地元だと、学校の帰りに200~300円で買っていたのを思い出しました。当時とだいぶ値段が違えど、きりたんぽのほど良い粘り気+焼きが加わったゆえのやや固めのもちもち食感がたまりません。味は、焼いた味噌の味がするのみ。でも、それでいいんです。
・きのこたっぷりだまこ汁(2人前):3,916円
こちらも撮り忘れたので、公式アカウントより。写真は何人前か分かりかねますが、2人前でもボリュームは相当あります。比内地鶏やネギ、セリ、マイタケ、ゴボウ、そして、ご飯を団子にしただまこが溢れんばかり。そして、比内地鶏のだし汁+醤油の塩分濃度が効いた汁は、地元民でも大満足でした。セリの風味も良い感じ。
・秋田こまち味噌焼きおにぎり:450円
きりたんぽの田楽を3等分に分けて食べたがゆえ、物足りない。ということで、焼いた味噌の風味と甘じょっぱさを堪能するためだけに追加オーダーした1品。ただただ美味しい。
・バター餅と男鹿の塩アイス:680円
バター餅は、北秋田市の特産品「マタギの里 元祖柴田さんちのバター餅」だそう。バターの心地よい香りとほのかな甘みが印象的です。塩アイスは〆にはぴったりで、かなりさっぱりとしたお味。
たらふく飲み食いし、帰りの途中にスマホをロストしてしまい、家に着くのが遅くなりました。ごちそうさまでした。
店舗情報
- 住所:東京都中央区銀座西2-2 銀座インズ2 B1F
- 最寄り駅:地下鉄銀座駅より徒歩1分、JR有楽町駅より徒歩2分、地下鉄有楽町線有楽町駅より徒歩1分、地下鉄有楽町線銀座一丁目駅より徒歩4分
- 予約:食べログほか
- 営業時間:【月・火・水・木・金】11:30 - 14:00+17:00 - 23:00、【土・日】12:00 - 14:30+17:00 - 23:00
- 定休日:-