まのぴらーのひとり飯グルメログ

都内中心に一人ふらふらとソロ飯・ぼっち飯

【レストランリューズ(六本木)】リューズ > メッシ+ロナウド

総評・レビュー

リューズ > メッシ+ロナウド

ミシュランガイド東京2024系のニュースだと、「世界最多の504店がランクイン!東京すごい」ってなりますけど、よくよく見ると星付きレストランは183店で、前年比91.5%なんですよね。全体として粒は揃ってきているけど、トップ勢の力は落ちてきていると解釈できます。

そんな中、リューズさんは12連続2つ星。これってシンプルにすごいですよね。ラリーガ歴代得点王で考えた場合、リオネル・メッシは8回、クリスティアーノ・ロナウドに至っては3回ですよ。つまり、「リューズ>メッシ+ロナウド」。それを12年連続でなんて。

で、食した感想に戻ります。

一言で言うと、「流石」に尽きますね。

メインの仔牛はややモリーユ茸に負けているものの、それ以外はほぼ全品スキなし。1品1品、複合的で多層な味を展開しております。ここのお料理、シェフというよりもアーキテクトが作っているに近いイメージを持ちました。こういう構成だと、そりゃあ万人の好みに通ずるわけだと納得、多国籍なお客さんが入るわけです。

シェフについて

シェフの飯塚隆太氏は、都内や国外のレストランを経て、名店ロブションのシェフに就任。その後、独立してリューズを13年。経歴だけ見ると、すごいの一言に尽きます。誰よりも努力されたんでしょう。

ちなみに、私の経歴は、日本国内の小~中規模の企業を経て、大企業に就任。その後、2足の草鞋。お気づきの方もいるかと思われますが、飯塚氏と近しい経歴です。彼に親近感を持っています。

お店の雰囲気・外観

店内は個室10席、カウンタ―5席ほど。いつか個室を利用できる日を夢見ながら、カウンターの端っこに座ります。

店内はほぼ満席。TableCheck見る限り、数週間先まで予約は埋まっているようです、すごいですね(上述の偉業を踏まえると、逆の解釈もあるかもですが)。

お客さんは外国の方(アジア系)やマダムが多い印象。店内の至るところで中国語と英語が飛び交います。スタッフも卒なくバイリンガル。ドレスコードはそんなに厳しくなさげ。

カウンターからは厨房がよく見え、若いスタッフが必死に調理をしています。残念ながら、飯塚氏の姿は見当たりませんでしたが、これだけのクオリティの高い料理を若いスタッフ陣でこなせる辺り、相当なオペレーション力、マネジメント力、組織力があると言えます。喉から手が出るほど欲しい。

私の相手をして頂いたスタッフは、拙いプレゼンながらも一生懸命さが伝わってきます。ちなみに、この手のプレゼン、大枠、エモーショナル派とロジカル派の2つに分かれます。このお店はその中間。所々で突っ込みどころがあります。まずは、骨子を固め、さらには相手方の想定QAを踏まえた設計をしてほしいところ。

5段階評価

  • 料理・味:★★★★
  • サービス:★★★★
  • 雰囲気・居心地:★★★★
  • コスパ:★★★
  • お酒・ドリンク:★★★★

料金・価格

Menu Degustation(全7品):22,000円のコースを選択。構成は、「料理5皿、プレデセール、デセール、食後のお飲み物とミニャルディーズ」という感じです。ドリンクは5種のワインペアリングを選択しました、16,5,00円。コース料金に照らし合わせると、妥当な価格帯でしょう。トータル:38,500円。

料理・コース

・アミューズ×2(左:グリーンオリーヴのマドレーヌ、右:お米のチップ×ツナのムース×パルメジャーノチーズ)

普通に美味しいです。とはいえ、ペアリングのワインがまだ来ないという段取りらしく、ツナのムースはちょっと口の中に残り、少しばかり後味の悪さが気になります。

・新玉葱のムース

新玉葱の香りと甘味が堪能できる、スキのない一品。美味しい。

・キャビア×ズワイ蟹×ホワイトアスパラガスの出汁を使ったテリーヌ(緑:パセリ、黄:金柑、赤:トマト)

ロブションへのオマージュ(?)っぽい一品。彩りがぱっと見鮮やか。が、よくよく見ると、緑:パセリと赤:トマトの円部分は大きさに少しムラがあり、配置にもズレが…。均等感がズレると、食べる側に労力が求められます。惜しい。とはいえ、ムースのテクスチャはユニークです。

・バゲット

5切れを一度に出してきました。これだけの量でかつバゲットという特性を踏まえると、最後の数切れは時間の経過で冷めてカチカチになり、食べづらいんです…。「なぜ1人客に一度に5切れなのか?」と理由が気になってしまいます(おそらく2人以上のお客がデフォルト設計だから?)。

・北海道産ホタテのポワレ×鹿児島産筍のソテー こごみ そら豆

春の訪れを感じさせる逸品です。ソースはアサリとホタテと筍と木の芽のお出汁。食べる度に、ソースのいろんな側面が発見でき、楽しい一品です。ポーションも大き目で満足。

・フォアグラ×ホワイトアスパラガスのソテー キャラメルソース

フォアグラ、ホワイトアスパラガス、それぞれのソテーは単体でも美味しい一品。フォアグラは大地のような香りもあり、甘い香りもあり、口溶けも鮮やか。オレンジ果汁を使ったキャラメルソースとの相性は良く、フォアグラのコクがより際立たせてくれます。

・金目鯛×生姜×ケッパー×西洋葱×青唐辛子のピクルス レンコンのガレット コラトゥーラとパセリのソース

フランスからアジアへひとっ飛び。アジアンテイストながらも、金目鯛の上に乗っかっているザクザクとした食感のショウガやピクルスのアクセントと、コラトゥーラのまろやかで奥深い味わいが、多層的な味わいを展開させてくれす。本日のBEST。

・フランス産仔牛のロースト モリーユ茸のクリーム煮 

モリーユ茸の存在感が仔牛を上回りました。食感もジューシーさも香りも1番輝いてます。

・山羊のチーズ

・アヴァンデセール

すいません、忘れました。柑橘系のソルベだったっけ?

・チョコレートのガナッシュ✕新潟産こしひかりのライスプディング✕黒ごまほうじ茶のアイスと後なにか

プレゼン以上のファインディングスは無いものの、シンプルに美味しかったです。

・ミニャルディーズ

 

全体的に美味しかったんですが、不思議とまた行きたいかと問われると、「うーん…。」ってのが正直なところです。その理由を考えてみたんですが、予定調和で新たな発見が無かったからかも。ピエール・ガニェールとかだったら、自身が経験したことの無い料理に多数巡り会えたゆえ、それを紐解くためにまた行きたいってトリガーになったんですが。

 

とはいえ、満足です。

ごちそうさまでした。

店舗情報

  • 住所:東京都港区六本木4-2-35 VORT六本木Dual's B1F
  • 最寄り駅:都営大江戸線六本木駅6番出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線六本木駅6番出口より徒歩3分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩10分、東京メトロ南北線六本木一丁目駅六本木駅方面出口より徒歩8分
  • 予約:TableCheckほか
  • 営業時間:12:00 - 15:00(L.O. 13:00)、18:00 - 22:30(L.O. 20:00)
  • 定休日:月曜日