まのぴらーのひとり飯グルメログ

都内中心に一人ふらふらとソロ飯・ぼっち飯

【ビストロシンバ(新富町)】良さがイマイチわかりません

総評・レビュー

良さがイマイチ分かりません

シンプルで、香りがあって、あったかいサービスがコンセプトのビストロシンバさん。食べログではフレンチ百名店に選ばれております。今回は本日の特別コースを予約して初利用。

利用してみての感想になりますが、残念に尽きます。ほんと百名店って当たり外れあるなぁと思いました。

まず、料理の味。シンプルさが基調からかもしれませんが、素材そのものの味が弱いものがちらほら見受けられました…。

特に、前菜2品は、素材単体でも素材同士の掛け合わせやソースとのハーモニーにおいてもイミフ。先週、ソースの魔術師のお店に行っただけに、なおさら不可解さを抱きました。

次にボリュームの少なさ。

低価格設定なのはビストロゆえに理解できますが、素材にこだわりがあるらしく、分量はそれに応じて少なめ。前菜のホタルイカはたったの2ぴき、名物のブイヤベースにいたってはエビと極小の魚の切り身×2で構成されており、お皿のスペースがスッカスカ。コースが進む度に物足りなさだけが溜まっていくという地獄のような時間でした。

モノビスのブイヤベースの方が味もボリュームも圧倒的にイケてたぜ。でも、周囲のお客さんはブイヤベースに大満足のご様子。

なんでだ???

ちなみに、ビストロシンバ(上)とモノビス(下)のブイヤベースの写真を並べてみました、コースの価格はほぼ同じです。私がズレてるのかしら?

シェフについて

シェフの菊地佑自氏は、渡仏してミシュラン一~三ツ星等の名店で修業してきた強者です。また、パリの予約困難店のビストロでも修業し、トータルで10年間修業していたとのこと。2012年に帰国後は国内で働き、その後当店をオープンして現在に至ります。

お店の雰囲気・外観

新富町駅から徒歩5~6分の所、かつて、落合シェフで有名なパスタの名店「ラ・ベットラ・ビス(2015年に閉店)」の跡地に当店はあります。

外観・内観もウッディーでややレトロな感じ。不思議と落ち着きます。

席はカウンター4席、テーブル18席ほどのこじんまりとした構成。

席はほぼほぼ満席。年齢層は様々。ビジネス利用が多い感じでしょうか。おひとり様もそれなりにいらっしゃいます。ドレスコードとかは特に無さげで、ふらっと立ち寄りやすそうなお店です。

ホールスタッフはとにかく気配り上手。UI/UX的に話しかけづらい私にさえ、「普段一人でこういうとこ行くんですか?」や「ワインやお料理はお口に合いましたか?」など、必死にコミュニケートしてくれます。料理が口に合わなかっただけに、胸を張って「えぇ」とは答えづらく、心苦しい。さらに、シェフも料理のプレゼンや帰り際にお見送りをしていただいただけに、なおさら心苦しい。

ちなみに、全9品が出てくるまでトータル3時間半。タイタニックと同じくらい。いくら満席とはいえ、さすがに待ち時間長過ぎ。ワインだけ先に飲み干し、料理とのマリアージュが楽しめなかった…。

帰り際に、代々木上原の行きつけに行って、どストレートな味のフィッシュ&チップスを堪能し、リセットしましたとさ。

5段階評価

  • 料理・味:★
  • サービス:★
  • 雰囲気・居心地:★★★
  • コスパ:★★★
  • お酒・ドリンク:★★★

料金・価格

料理はアラカルト以外でいうと、コースが3つあります。

  • 季節の特別コース(9品):11,000円
  • 本日の特別コース(8品):8,800円
  • シンバコース(6品):6,600円

料金設定はビストロゆえかなり良心的といえるでしょう。ワインに関しても同様で、シャンパン:1,650円~、グラスワイン:1,000円~となっております。

今回、本日の特別コースとグラスワイン×5杯で、合計17,000円。ワインペアリングとかは特に無いですが、店員さんにオーダーするとお料理に合うワインをチョイスしてくれます。今回、1杯目はシャンパン、2杯目以降は店員さんにチョイスいただきました。

なお、アラカルトはおひとり様向けにも対応可能だそう。以下、そのメニューになります。

料理・コース

・富山県産ホタルイカ クスクスサラダ仕立て

えんどう、玉ねぎ、トマト、コリアンダー、パクチー、ホタルイカ、クスクスが一皿に集合しているだけに感じます。ソースはビネガー系。ひたすら無味です、ホタルイカも味弱め。えんどうの食感だけが印象的。

・スダレガイ、ぶんたん 春キャベツのマリネ

浅漬けのようなキャベツに、貝とブンタンが添えられているとだけしか感じない、イミフな一皿。素材を楽しんで下さいがメッセージなのかもしれませんが、量が少なめだから、意図が分かりづらいんです。

・三陸カキのエスカベッシュ イチゴ パクチー バルサミコ

前菜✕2とは打って変わって、牡蠣の旨みが堪能できます、美味しい。牡蠣特有の後味の悪さについても、パクチーが巧みにヒーリングしてくれます。

・福岡合馬 たけのこ エレゾ豚 実山椒

本日のBEST。たけのこはえぐみが一切無く、噛めば噛むほど甘みがじゅわっと溢れてきます。量も多めで、食べごたえは十分です。たけのこの美味しさに惚れてしまい、食べてる最中にふるさと納税で合馬筍をポチりました。豚は火入れしすぎかもしれませんが、少し固い。

・シンバ特製ブイヤベース

目の前で、エビと魚の切り身×2に熱々のソースをかけてくれます。ソースは、エビの濃厚さが堪能できますが、エビのえぐみがちとキツかったです。ブイヤベースだったら、表参道のモノビスか神楽坂のピアッティカステリーナの方がまろやかさとコクで軍配アリ。そして、ボリュームが残念でもあります。これなら、もう少し小さなお皿にしたほうが…。名物ゆえに残念な1品。

・パン

ブイヤベースとともに。小麦の香りがすさまじく、これは美味しい。お代わりはできなかった…。低価格帯設定のマーケティングって効率かボリュームしか無いと思っていましたが、当店は違うようです。

・ブーダンノワール

焦げ焦げで、あのブーダンノワール特有の血の味が感じることができません。タンモアの、歯磨きしても2日間は口に匂いが残るブータンノワールが懐かしいです。

・メイン

もはや何の肉か?ソースは何か?は分かりません、数品前の豚肉と同様、少し固い。

・デザート

・コーヒー

…スタッフの方の接客レベルが尋常に高いだけに、料理の味が「?」なので、残念だなぁと。とはいえ、満席なのはそれなりに理由があるという点を踏まえると、きっと私がズレている気がします。同じ料理を食べていた周囲のお客さんも「うまい」と連呼してたので。

ということで、「Something Isn't Right(何かがおかしい)」Herbertの名曲をば。

youtu.be

ごちそうさまでした。

店舗情報

  • 住所:東京都中央区銀座1-27-8
  • 最寄り駅:都営地下鉄浅草線宝町駅A1より徒歩5分、有楽町線新富町駅2番より徒歩6分
  • 予約:TableCheckほか
  • 営業時間:[水木金土]17:30~24:00(L.O.23:00)、[日]15:00〜21:00最終入店
  • 定休日:月曜、火曜日(不定休)