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【byebyeblues TOKYO(東京駅)】サローネグループが手掛ける名店のシチリア料理

総評・レビュー

サローネグループが手掛ける名店のシチリア料理

アメリカのブルース音楽に由来し、「悲しみよ、さようなら」という意味で、ゲストがレストランに来て幸せになって欲しいという願いが込められた「ByeBye Blues(バイバイブルース)」さん。シチリア島の州都パレルモでミシュランガイド10年連続で星を獲得した名店「byebyeblues」の姉妹店です。ハイクオリティで安定感のあるSALONEグループが運営しているお店になります。今回はランチで初利用。

ランチ全体を通しての感想ですが、やはりSALONEグループが運営するだけあって、期待値を見事に超えてきました。
なんといっても料理の味。べらぼーに美味しい。SALONE TOKYOのような「茹でダコ」や「白いティラミス」のように、必殺技の1品とかはないものの、コース全体を通して全体的にスキが無く美味しいです。
また、多層で複雑な味を展開してユニークのある一品も。
「高原黒牛 目箒 乾酪」なんかは、一見すると、広島県産の和牛・高原黒牛のタルタルを爽やかに食すというものですが、その「爽やか」の幅が広い。

  • 塩漬のケッパーやトマトのほのかな酸味が醸し出す爽やかさ
  • バジルジェラートの風味が演出する爽やかさ
  • ダイレクトな酸味が効いたレモンジャムの爽やかさ
  • ペアリングのワイン:ジビッポのアロマティックな香りが演出する爽やかさ

まるで、辞書で爽やかを引いた感じ。ありとあらゆるシーケンスを見せてくれます。

接客もさすがサローネ。スーツをビシッと決めたお兄さんたちがお店中を駆け巡って、丁寧なサービスを提供してくれます。あと、支配人の篠田さんが選定するワイン(シチリア攻め)もユニークなアプローチで印象的です。
料金的には(サローネ系全部そうですが)割高ながら、味、接客の良さ、ワイン等もあって満足です。

シェフについて

東京店の監修を勤めるのはパレルモ本店でシェフのパトリツィア ディ ベネデット氏で、シェフをつとめるのは永島氏。

永島氏は29歳で渡伊後、シチリア州の星付きレストランなど計8店で修業し、帰国後にサローネに入社し、SALONE2007、(私が大好きな)SALONE TOKYOのシェフに就任した後、2022年のバイバイブルースオープンとともにこちらのシェフに就任されたそう。
引用元:https://www.byebyeblues.tokyo/

見た目は怖そうに見えますが、食後の最後に挨拶に来ていただいた際、素敵な笑顔で、私にもわかりやすいような言葉をチョイスして、料理へのこだわり等を教えてくれました。感謝です。

お店の雰囲気・外観

お店は東京ビルTOKIAの1階にあります。

さすがサローネ、外観も内観もカトラリーも「壮厳」の一言に尽きます。カラーはホワイトとブルーが基調。

椅子やクッションはふっかふかなのはありがたいですが(サローネには常設?)、このクッション、食べる際はちと邪魔なのでどかしてもらいました。

12時で予約して、お客さんは私以外に、ワイン通そうな男性×1名、マダム×2組、夫婦らしき方×1組という感じです。ドレスコードはスマートカジュアル推奨とのことですが、みなビシッとした身なりで気品が漂います。

ホールの方はイケメンお兄さんばかりで、言葉遣いや料理・ワインのプレゼン、完璧です。教育が行き届いている感じです。支配人の篠田さんは、お客さんの難しい問いかけに対しても、明瞭かつ親切にお話ししている感じ、さすがです。

5段階評価

  • 料理・味:★★★★
  • サービス:★★★★★
  • 雰囲気・居心地:★★★★★
  • コスパ:★★★
  • お酒・ドリンク:★★★★★

料金・価格

ランチのコースは以下の3種類。

  • 全4品ランチコース:3,300円
  • 全7品ランチコース:8,250円
  • 全8品スペシャルランチコース:13,200円

リーズナブルなものから高価格帯まであります。私はメインがお肉料理じゃないと満足できないタイプなので、それが唯一叶う全8品スペシャルランチコースにしました。

ドリンクの価格は高めの設定。とはいえ、ペアリングに関しては、スタッフの方に言えば、銘柄やボリューム等調整してくれるとのことです。私は1杯目:スプマンテ:2,200円にし、その後、ペアリング形式で4~5杯頂きました。トータル会計が23,200円位だったので、ドリンクは10,000円におさめて頂いた感じになりますね。

料理・コース

・スフィンチョーネ

シチリアのストリートフードだそう、熱々です。生地は硬質な食感。トマトとアンチョビが効いたソースがこれでもかという位たくさん。お酒を欲するソースのおかげで、あっという間にスプマンテをグビッと飲み干しちゃいました。

・小さな前菜×5

アランチーニの中身はレモンのリゾット。まろやかさと酸味のバランスがクセになりそう。トマトのファルシ アーモンドミルクソース×キャビアも、トマトをこんな味で食したのは初めて。美味しい。右上は牛タン。少し匂いが気になったものの、独特の食感と旨みがすぐに帳消ししてくれます(シチリアでは、牛の内臓や脳味噌等、色々食べるとな)。

・高原黒牛 目箒 乾酪

冒頭にも書きましたが、この料理は多層的で際立っていました。本日のBEST。バジルのジェラートもこれ単体で美味しい。チョイスしていただいたジビッポも印象的です。

・スパゲッティ 天豆 雲丹

う~ん、これは割と味の輪郭がぼやけた印象。雲丹もそら豆もお互いを意識しているせいか、主張は弱めです。雲丹のパンチ力の弱さを卵黄パウダーで補っているようですが、補いきれていない。

・自家製天然酵母パン ゴマのグリッシーニ

パンは2種類。グリッシーニはその名の通りゴマの香りがすさまじい。昔、食べた青森のゴマがめちゃんこ入った南部せんべいを思い出しました。天然酵母パンはねっとりとした食感。サローネの特徴でもあるロレンツォNo5のオリーヴオイルがべらぼーに美味しく、めちゃんこ付けて食べました。スタッフの方が善意でNo3も加えてくれた!もちろんお代わりしました。

・トルテッリ 笠子

トルテッリはイタリア北部で作られる半円形の詰め物パスタ。中にはリコッタチーズがふんだんに。カサゴの上品な味わいのズッパにリコッタが溶け込むと、まろやかなテイストに仕上がり、プロセスで味が変化する演出っぽいですね、べらぼーに美味しい。

・高原黒牛 竜髭菜 洎夫藍(サフラン)

アスパラガスって感じで表すと竜髭菜なんですね。瑞々しかったです。そして、黒牛。食べ応えのあるボリュームとガツンとした旨みがたまりません。ソースはサフランの黄色がアクセントのピアンチェンティーヌソースと赤ワインソース。前者のコクとまろやかさが好きすぎて、赤ワインソースはほぼ手を付けずでした。

・バイバイブルース風オペラ

オペラもミルクジェラートも上品な甘さ。左はバナナのキャラメリゼ。

・お茶菓子とエスプレッソ

お茶菓子もいっさい手を抜いてません。三木谷曲線を体現しています。

 

まいったな、月曜から幸せすぎます。

また来ます、ごちそうさまでした。

店舗情報

  • 住所:東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA 1F
  • 最寄り駅:JR東京駅丸の内南口より徒歩1分、JR有楽町駅より徒歩5分、JR京葉線東京駅地下コンコース直結、二重橋前駅から徒歩4分
  • 予約:食べログほか
  • 営業時間:12:00 - 15:00(L.O.料理13:00)、18:00 - 22:30(L.O.料理20:00)
  • 定休日:年中無休(年末年始除く)