MAISON MARUNOUCHI(メゾン・マルノウチ)について
「アジアのベストレストラン50」で頂点に立ったダニエル・カルバート氏が監修を勤めるMAISON MARUNOUCHI(メゾン・マルノウチ)。セカンドハウスのような温かく親しみのあるフレンチビストロがコンセプトなのだそう。
ダニエル氏の特徴を表すシンプルながら洗練され、ジャンルや国籍も縦横無尽に横断するビストロ料理を楽しむことができます。今回、前日予約がライトに取れたので、ランチでお邪魔してみました。
総評・レビュー
東京駅周辺でカジュアルフレンチならここ一択
東京駅周辺のフレンチだと、コース料金に対して相場的に品数が1~2品少ない設定のため、敬遠していましたが、まったくそれが無意味だと気づかされました。1品1品のポーションが多めで、これはかなりお腹いっぱいになります(早く行っとけば良かった…)。
そして、やはり料理のクオリティが尋常じゃないくらい高いです。
とりわけ印象的だったのは、カナッペとメイン料理。
まず、カナッペの「鴨のパストラミ ナムジムドレッシング」は、鴨の中に日本の居酒屋で定番の「いぶりがっこ×クリームチーズ」、さらにナンプラーという異質な組み合わせ。
鴨の野性的な味わい×親しみのあるいぶりがっこの独特な味に、ナンプラーが旨味とコクを倍増させる相乗効果で、見事にヤラれました。
メインの「リー・ド・ボー ブリオッシュ 牡丹海老 マスタードソース」に関しても、リー・ド・ボー自体の弾力のある食感、濃厚でミルキーな味わい。ブリオッシュの香ばしさ。そして、尋常じゃないソースの量。めっちゃつけて食べると、かなりパンチが効いた味に仕上がり、中毒性高しです。
これはメニューが変わるタイミングでリピートしなきゃと思った次第。
シェフについて
2024年の「アジアのベストレストラン50」で首位を獲得し、ミシュランでも常連のダニエル・カルバート氏が当店の監修を詰めております。ダニエル・カルバート氏はイギリスで生まれ、ロンドンの名店で研鑽し、NYの3つ星レストラン「Per Se」でスーシェフを務めます。その後、パリの3つ星レストラン「Epicureや、香港の「ベロン」のシェフを務め、2021年よりセザンヌのシェフに就任、現在に至るという感じです。
なお、実質シェフを務めるのは、ラウル・サヴィ氏という方。
エストニア出身で、イギリスを中心に数々の名店で修業し、2022年より当店のシェフを務めているのだそう。詳しくはこちら(▼)。
お店の雰囲気・外観
東京駅八重洲南口を出て、グラントウキョウサウスタワーの隣にある、フォーシーズンズホテル丸の内の7Fにお店はあります。駅からの所要時間は徒歩5分ほど。なお、同フロアには「ミシュランガイド東京」の常連で、ダニエル・カルバート氏が総料理長を務める「SÉZANNE(セザン)」があります。
ビストロとは思えないラグジュアリー感満載の店内。大きなソファ席や窓からの景色が良く見えるテーブル席、個室も6室とかなりハコは広め。テーブル席に通されたものの、目の前のビルが果たして良い景色かどうかは相変わらず分かりません。
お客さんは年配の方やら外国の方やら多数で、なんとなくいわゆるアッパー層中心な雰囲気。
スタッフもお客さん同様、多国籍な感じ。どなたも品が良く、気配りもさすがのもの。細かく味のお伺いやドリンクを注いでくれたり、食後のコーヒーの提供を失念した際には、持ち帰りのカップにコーヒーを注いで渡してくれたりしました。
なお、当店のドレスコードはスマートカジュアル推奨となっておりますが、日本のお客さんはけっこうフォーマル率高めでした。
5段階評価
- 料理・味:★★★★★
- サービス:★★★★★
- 雰囲気・居心地:★★★★★
- コスパ:★★★★
- お酒・ドリンク:★★★★★
料金・価格
ランチのコースはかなりあるので、一部だけ抜粋(価格の安い順)。
- 【Express Lunch】(全2品):5,000円
- 【MENU MARUNOUCHI】(全4品):10,000円
- 【MENU MARUNOUCHI】(全4品+2ドリンク):11,500円
品数を考慮すると、けっこう強気な価格設定。なお、こちらのコース以外にも、コースの中には、シャンパンフリーフロー(時間制でお酒飲み放題)のコース:15,180円や、期間限定のアロハアフタヌーンティー(コースにアフタヌーンティーの組み合わせ):7,600円など、様々な用途に合わせたプランがあり、使い勝手はかなり良いのではないでしょうか。
ドリンクも同じ強気設定で、グラス1杯あたり2,000円台~3,000円台がずらりと。とはいえ、白ワインをグラスで頼んだ際は、かなり気前よく注いでくれたので満足。
今回は11,500円のコース(全4品で、それぞれ7~8種類からチョイスできるプリフィクススタイル)と、白ワイン、ガス入りミネラルウォーターを頼んで、13,000円とちょっと。パフォーマンスやボリュームを考慮すると、これはリーズナブル。
料理・コース
・鴨のパストラミ ナムジムドレッシング
冒頭でも書きましたが、新しい組み合わせの素材同士で未知の味を堪能できました。ダニエル氏の経歴をなぞるかのように、いろんな国を旅することができた気分です。本日のBEST。
・帆立貝と甘海老のトルテリーニ 海藻バター
フレンチを軸としながらイタリアンもお手の物。トルテリーニの中は、プリプリ食感のホタテと甘海老がこんもり。海藻バターのアロマ感や旨味もヤバす。
・リー・ド・ボー ブリオッシュ 牡丹海老 マスタードソース
メインは「マルノウチ和牛チーズバーガー」かこれかで悩みましたが、リー・ド・ボーを久しぶりに食べたいと思ったので、こちらに。鴨もそうだし、リー・ド・ボーもそうですが、このお店、肉や脂の味をしっかり感じさせるという軸が前提としてある印象。ので、肉単体の味は十二分に堪能できます。ボリュームも相当なもので、ここでかなりお腹いっぱいに。
・クレーム・キャラメル
最近、セブンイレブンのBRULEE・ブリュレ(321円)にハマってるのですが、それと味は同等。ですが、食感はこちらが2倍も3倍も上を行きます。ぜひ食べ比べしてみてください。
いやー、久々の大当たりで嬉しい限り。また来ようっと。ごちそうさまでした。
店舗情報
- 住所:東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス
- 最寄り駅:JR東京駅八重洲南口から徒歩4分、 銀座線京橋駅5番から徒歩3分、有楽町線銀座一丁目駅1番出口から徒歩4分、有楽町駅A9出口から徒歩4分
- 予約:食べログほか
- 営業時間:朝食 6:30-10:30、ランチ 11:30-17:00 (16:15 L.O.)、アフタヌーンティー 11:30-17:00 (16:30 L.O.)、ディナー 17:30-22:30 (22:00 L.O.)
- 定休日:無し