まのぴらーのひとり飯グルメログ

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【ドンブラボー (国領)】「最高級をカジュアルに」を見事に体現

ドンブラボーについて

2022年に姉妹店「CRAZY PIZZA SQUARE」をオープン、その後ミシュランのビブグルマンに選出、さらに2023年に虎ノ門ヒルズに姉妹店「CRAZY PIZZA TORANOMON」をオープンし、こちらも食べログ等で人気店となり、ただ今飛ぶ鳥を落とす勢いのドンブラボーさん。当然、本店も食べログではイタリアン百名店やブロンズに選出されております。今回、ディナーで初訪問してきました。

総評・レビュー

「最高級をカジュアルに」を見事に体現

「一人3万円の料理、なんてガラじゃないんで。自分がやるんだったら、料理に興味がない人が食べに来てもいいと思える値段で、かつ料理人が食べても楽しんでもらえる料理。それが、カッコいいって思うんです」。
引用元:https://hitosara.com/chef/85donbravo.html

上記にあるように、コースのお値段は13,200円とかなり良心的です。もちろん、安いだけじゃなく、独創的な料理はすべて美味しかったです。とりわけメイン後のピザは絶品。スモーキーな香り+旨味が凝縮された生地は生まれて初めて。

そして、稚鮎、桜鱒、筍、サマートリュフ、初鰹、新玉葱などの旬の食材をコースのいたるところにふんだんに使用しているので、季節の移り変わり事ごとに行きたくなります。

個室には小さなお子さんがいらっしゃいましたが、スタッフの方々皆フレンドリーな接客で場を和ませており、まさしく「最高級をカジュアルに」を体現していると思いました。

シェフについて

シェフの平雅一氏は都内のイタリアンで務めた後、渡伊し「ラ・テンダ・ロッサ」(ミシュラン 二ツ星)、ミラノ「サドレル」(ミシュラン 二ツ星)、ラグーサ「ドゥオーモ」(ミシュラン 二ツ星) 等で3年間修業。その後、帰国して複数のイタリアン(イタリアンの名店:タクボさん等)を経て2012年にドンブラボーをオープン、現在に至るという感じです。(引用元:https://www.donbravo.net/profile.html

満席でお忙しい中、厨房から時折出てきてお客さんとにこやかにコミュニケートしていたり、帰り際にはわざわざ見送りしていただいたりなど、配慮が行き届いた方だなぁと思いました。

お店の雰囲気・外観

国領駅南口を出て右に2区画ほど歩くと、左手にお店があります。徒歩で5分くらい。周りは住宅街で静か、人も少ないです。

コンクリートの外壁の中を通りウッディな扉を開けると、店内はいたってシンプルな内装です、照明も同様。

特徴的なのはBGM。イタリア出身のインディポップバンド「Violet evs」とか流れております、これはスタッフないしはシェフが相当コアな音楽ファンかなと察しましたw。
席数でいうと15くらいでしょうか。みなテーブル席です。お客さんは小さなお子さんがいるご家族や女性グループ、カップルなどで満席。

スタッフの方はものすごく良心的で配慮が行き届いたサービスです。ペアリングで頼んだワインとかの量が減ってくるとすかさず注いでくれたり(あまりにも注いでくれるので、会計が不安になりましたが杞憂でした)、いろいろ好みのテイストに合わせてお酒をチョイスしてくれたり。

5段階評価

  • 料理・味:★★★★
  • サービス:★★★★★
  • 雰囲気・居心地:★★★★★
  • コスパ:★★★★
  • お酒・ドリンク:★★★★

料金・価格

ディナーのコースは1つで値段は13,200円。約10品前後の構成です。これまで行った都内のイタリアン百名店のコースの相場価格がおおよそ15,000~18,000円のレンジなので、それと比較するとだいぶ安すぎます。2023年6月に改訂して値上げしておりますが、それでも安すぎます。

ドリンクに関しては、ワインペアリング:13,200~25,000円、アルコールペアリング(ワイン以外に日本酒やビール含む):9,800円~12,100円となっており、こちらはレンジがかなり広め。このレンジは酒のグレードや食後酒の有無の差異によるものだそうです。総額でいうと、コースとアルコールペアリングを頼んで1人25,000円を切るくらい。

料理・コース

・牡蠣

大分県産の牡蠣。シンプルにオリーブオイルとビネガーで。塩気が強い牡蠣で好き、お酒がぐいぐい進みます。

・稚鮎

琵琶湖の稚鮎をフリットで。上にはイタリアンパセリだっけかな。稚鮎は苦みが強すぎて苦手なんですが、ここの稚鮎は旨味と苦味のバランスが調和されています、稚鮎界のBEST。

・桜鱒

少し火入れした大きめなサイズの桜鱒。ソースには、ジャガイモ、ホワイトアスパラガス、新玉葱、山菜など。桜鱒のエッジが効いた脂をまろやかなソースで包み込んでくれるので、優しい味に仕上がっております。

・筍

筍✕リゾット。イタリアンチーズ、ドライトマトのソース。筍の特徴的な硬質な食感と軟質なリゾットの食感のコントラストが特徴的です。ドライトマトの酸味のアクセントのおかげで、チーズチーズしたリゾットをペロッと食べちゃことができます。

・サマートリュフ

ドノブラボー流ブルスケッタなのでしょうか?真下にはブリオッシュ、中断には鶏レバー、上段にはサマートリュフをふんだんに。こちらも酒好きにはたまらない塩味が効いた味です。

・初鰹

初鰹をカルパッチョで。上にはゴルゴンゾーラチーズとハチミツ、小玉葱。言わずもがな美味しいです。

・新玉葱

新玉葱のピリッと辛いトマトソース。上には滋賀のサカエヤ精肉店の熟成肉のハンバーグステーキ。このハンバーグステーキ、脂の旨みと甘みがハンパなく、これ単体で食べたいくらい絶品。そして、このハンバーグステーキを砕き、パスタと混ぜることによってボロネーゼチックにも変化可。なんともユニークなパスタ。

・ハーブ

前段のトマトソースとは打って変わって、こちらはアサリの出汁が効いたさっぱり味のジェノベーゼ。ハーブがたっぷり。来るべきメインに向けて口の中をリセットさせる狙いだそう。ねじねじしたパスタとツブ貝の食感もベター。

・サルティンボッカ

サルティンボッカは、イタリアのローマ地方の郷土料理で、仔牛肉や鶏肉、豚肉などに生ハムとセージをのせて焼いた料理。う~ん、こちらはちょっとお肉がパサついていて、いまいちピンときませんでした。

・ピザ

ピザは種類をマルゲリータ、マリナーラ、クアトロフォルマッジから選ぶことができます。マルゲリータとマリナーラをハーフ&ハーフにしました。どちらもまずスモーキーな香りがたまりません。全粒粉、ホエイ、自家製のたまねぎ水を使っているとのことでしたが、生地の旨みが相当ヤバい。これは美味しい。サイズを大中小の3種類の中から選べて、今回は中にしましたが、大にすればよかったと後悔…。

・カッサータ

代々木上原のシャントレルで出会ったヌガーグラッセに一目惚れし、つい最近もヌガーの専門店「NOUGAT℃ショップ」から通販でヌガーを買った私。そのヌガーと近しいデザートのカッサータもキライになれるわけがありません。あぁ、至福。

全体を通して料理は大満足。途中、サーブがスタックすることもありましたが(満席ゆえしゃーなし)、スタッフさんがお酒を注いでくれる計らいもあり、ドリンクに関しても同様。ごちそうさまでした。

店舗情報

  • 住所: 東京都調布市国領町3-6-43
  • 最寄り駅:京王線国領駅南口より徒歩3分
  • 予約:OMAKASE、ポケットコンシェルジュ他
  • 営業時間:12:00 - 15:00(L.O. 14:00)、18:00 - 23:00(L.O. 22:00)
  • 定休日:水、木