まのぴらーのひとり飯グルメログ

都内中心に一人ふらふらとソロ飯・ぼっち飯

【フィオッキ(祖師ヶ谷大蔵)】仔羊の藁包ローストは生涯記憶に残る1品

フィオッキについて

祖師ヶ谷大蔵駅から近くにある、北イタリアピエモンテ州の郷土料理を軸とするイタリアン。

過去には、ミシュランのビブグルマンに掲載されていたり、食べログブロンズやイタリアン百名店に選出されていたり。姉妹店である「ズッペリア オステリア ピティリアーノ」でランチが美味しかった点、これまで巡ったイタリアンのシェフがこぞっておススメしていた点などを踏まえ、ようやくディナーでお伺いする日が来ました。ちなみに、店名の由来は以下だそう。

一番長く勉強していたピエモンテ州のレストラン、リストランテ・フリッポーのパスタの料理名なんです。小さいニョッキのようなパスタなのですが、鍋の中でゆでている様が小雪が舞っているようだから・・・ということでシェフが方言で小雪という意味のFiocchiという料理名をつけていました。私はこの響きがとても気に入り店名にしたのです。

店名の「fiocchi」フィオッキとは・・・ : フィオッキ・ブログ Fiocchi blog

総評・レビュー

仔羊の藁包ローストは生涯記憶に残る1品

一品一品のクオリティがすさまじく高く、驚きの連続。オトワさんとおんなじくらい。世田谷一という謳い文句を見かけますが、個人的には間違いなくそれ以上。最近、飽和状態の中身の無い劇場型カウンターイタリアンは見習ってほしい。

中でも、メインの仔羊の藁包ロースト。圧巻。

まずは鼻で恋に落ちます。出された瞬間の、干し草の牧歌的な香り。んで、次に目。こんなに美しい桜色をしたお肉、初めて。そして、味。ジューシーと辞書で引いたら、この料理が出て然るべき。それくらい、ジューシーオブジューシーです。んで、しっとりしながらも噛み応えのある食感。ボリュームもヤバい。

やっぱり食で感動するっていいですよね。幸せ。

シェフについて

シェフは堀川亮氏。都内のイタリアンで修業→渡伊し2年間修業→帰国し2000年にフィオッキをオープンし現在に至るという感じです。なお、堀川氏はnoteやYouTubeをやっているので、お人柄やお店のこと、料理のことなど、詳しく知りたい方は下記をご覧ください(実際にお話ししてみると、物腰はとても柔らかく、紳士的な方でした)。

note.com

上記のようなSNSはじめ、クラウドファンディングやられてたり、テイクアウト専門のお店を展開されていたりなど、いろいろアンテナ感度が高い方なんだなと推測。仕事ができる方って、こういう方多いですよね。

お店の雰囲気・外観

祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩5分ほどのところにお店はあります。パンやお惣菜のテイクアウト専門の「ラ・ポルタ・ディ・フィオッキ」を過ぎてすぐのビルの1階。ちなみに、2階は姉妹店の「ズッペリア」となっております。カジュアル志向の姉妹店と高級志向のフィオッキさんという棲み分けのような感じ。

お客さんは私以外おらず、ちと肩身が狭い(変な日に予約して申し訳ございません)。

なお、当店、ドレスコードは特に設けてはいないものの、Tablecheckを見る限り、カジュアルフォーマル推奨となっておりますので、ご注意あれ。

5段階評価

  • 料理・味:★★★★★
  • サービス:★★★★
  • 雰囲気・居心地:★★★★
  • コスパ:★★★★
  • お酒・ドリンク:★★★★★

料金・価格

ディナーはコースのみで、すべて10品の構成。メインの肉料理で、以下の4つに分岐します。

  • 豚肉の炭火焼き:16,500円
  • フィナンツェーラ:17,600円
  • 仔羊の藁包ロースト:18,700円
  • 土佐赤牛の炭火焼き:19,800円

イタリアンコースの中では高くもなく低くもなくという感じでしょうか。

ドリンクのペアリングは12,100円となっており、少量だと10,000円切るくらいとなっておりました。コースの価格帯を考慮すると、妥当な値付けかなと思われます。

今回、せっかくなので看板料理の仔羊を食べたいと思い、仔羊の藁包ロースト:18,700円とペアリング:12,100円にしました。トータルは3万とちょっと。

料理・コース

・雲丹/大麦プラム/ブルーベリー/ゼラニウム/鹿

まずはサラダから。こんもりとした雲丹、甘さと皮の酸味が絶妙なプラム、ゼラニウムのフローラルの香り、いきなり魅せてくれます。味と食感のバラエティが面白く、ボリュームも相当あります。

・蛤

まるっと大きな蛤が中央に位置する冷製パスタ。これほど大きい蛤は初めて見ました。別の惑星から来たような。旨味と塩味が凝縮されており、見た目の通り肉厚。

・自家製パン

全粒粉。天然酵母の酸味がほのかに感じる全粒粉のパン。モッチモチで、サイズ感が相当大きい。お代わりも頂けます。

・Lisaトマト

高知県の塩トマトをパッパ・アル・ポモドーロ(トマトスープのパン粥)と。トマトの柔らかな口当たりと甘み、ほど良い酸味が印象的。

・ヤングコーン/生ハム

ヤングコーンのみずみずしさと甘みが溢れたヒゲの部分を、ぐるぐるに巻き付けたピカタ。その上に塩味十分の生ハムをどっさりと。味はかなりワンパク。そして、これがメインかと思うくらいの食べ応え。
・伊勢海老/ズッキーニ

牛乳とバジル、ペコリーノチーズが配合された堀川シェフの手打ちシャラテッリを、伊勢海老×アーモンドと。ソースはアメリケーヌ。シャラテッリはもちっとしていてクセになる食感。ところで、雲丹しかりこの伊勢海老しかり、旬の素材をこれでもかってくらい、ふんだんに使います。見ていて気持ちがいいですね。

・鮎/胡瓜

どこの県の鮎かは聞き漏らしましたが、小ぶりながらもしっかりとした味。香草やサマートリュフなど、鼻でも楽しむ一品。

・仔羊の藁包ロースト

当店のスペシャリテ。圧巻のボリューム!厚さは3cmはありそう。シェフ曰く、少し多めにしてくれたのだそう。嬉しい計らいでテンション(とお腹は)MAX。色も中央から外側にかけての配色が美しく、見ていて飽きません。付け合わせはジャガイモをバターで。
・天孫降卵/ホロホロ鶏

〆はリゾット。宮崎産の天孫降卵は濃ゆく旨味がたくさん。ただ、メインでお腹いっぱいになりましてですね、申し訳ありません、残しちゃいました。

・ブラッドオレンジ/ウイキョウ

ウイキョウの甘美でスパイシーな風味がたまりません。

・ティラミス

お腹いっぱいなので、少な目にして頂きました。食感は、ティラミス界最強。
・コーヒーと小菓子

一品一品のポーションがすさまじく、体重40kg台ながら割と大食いの私でもお腹いっぱい。ごちそうさまでした。

店舗情報

  • 住所:東京都世田谷区祖師谷3-4-9 松紀ビル1F
  • 最寄り駅:小田急線祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩4分
  • 予約:TableCheck、食べログほか
  • 営業時間:ランチ:12:00~(土日祝のみ)、ディナー:18:30~(火水定休日)
  • 定休日:公式サイトを参照してください