鮨由うについて
2016年にオープンしてからミシュラン一つ星を4年連続獲得、他には食べログブロンズ受賞や百名店選出など、数々の実績があるお寿司屋さん。大将の尾崎淳氏は、ジョブチューンで審査員を務めたり、ローソンで恵方巻を監修したりなど、各方面でインプ多数。
今回2回目の利用になるのですが、前回は品数の多さとボリュームにひれ伏してしまい、かつペアリングを頼んで水分でもお腹を満たすという愚行をしてしまい、完食できなかったという苦い思い出…。今回、リベンジということで、17:30のコースで再挑戦です。
総評・レビュー
楽しい・美味しい・腹いっぱい
当店スペシャリテのプリン巻きを提供する際のお馴染みのポーズの後に「7年近くやり続くて、もはや目の奥は笑ってないです」という自虐や、港区巻きは「豪華な食材を重ねただけ」などと蔑んだりなど、相変わらず楽しませてくれます。もちろんお客さんはみな笑顔。
もちろん、寿司そのものは文句の付け所が無く美味しく、素材も日本各地から厳選したものを使用しているので、いい意味で安心感があります。
もちろんボリュームも◎。前回は最後の方に出てくる太巻きでギブアップしましたが、今回は無事に完食。「ペアリングで余計な水分を取らない」「ガリを食べ過ぎない」「シャリは少なめにする」「前日の昼から飯を食べない」「追加注文をしない」が功を奏しました。
「楽しい」と「美味しい」と「お腹いっぱい」を1度に体験できる、唯一無二のお寿司屋さんでした。
大将について
冒頭でも書きましたが、大将を務めるのは尾崎淳氏。
日本料理店での修行→ミシュラン一つ星の寿司店【鎌倉 以ず美】で修業→神楽坂の水視野で修業→2016年に鮨由うをオープンし、現在に至るという感じです。
TVではジョブチューンの審査員として有名ですよね。
若手の育成にも実績があり、お弟子さんは、鮨由うのカジュアル店としての「鮨結う翼(恵比寿)」や、六本木の由う跡地には食事とドリンクで16,500円という驚異的な低価格設定の「鮨結う 紬」などの姉妹店で活躍されております。
お店の雰囲気・外観
2023年12月に六本木から銀座に移転し、現在は銀座一丁目駅から徒歩数分のGINZA LOUISの8Fにお店を構えております。以前と違って、より洗練されたウッディな内観です。天井はちと低くなった感じです。カトラリーには、写真のためのスマホ置きも。
席は、メインカウンター9席とはなれカウンター6席で、はなれは征矢野氏が担当。
お客さんは満席。以前行った際は、一人客や外国の方もそこそこいたんですが、今回はみなグループ勢で、かつ外国の方は少なめ。(そういえば、最近中国の方見かけなくなったなぁ)
尾崎氏は、昔芸人の炎上(?)騒ぎで話題になりましたが、真摯で気さくに話しかけてくれ、相変わらずフレンドリー。他のスタッフの方も丁寧な接客。英語でのコミュニケーションも難なくって感じです。
5段階評価
- 料理・味:★★★★★
- サービス:★★★★★
- 雰囲気・居心地:★★★★★
- コスパ:★★★★★
- お酒・ドリンク:★★★★
料金・価格
コースのみとなっており、以下の通りです(2024年7月18日時点)。
- 【平日限定 12:00】ランチおまかせコース:16,500円
- 【土日祝 12:00】ランチおまかせコース:27,500円
- 上記以外:27,500円
OMAKASEや食べログAwardの寿司屋はほぼ3万越えなので、それと比較するとリーズナブル。ドリンクは、ワインペアリングが11,000円(8種)、ティーペアリングが5,000円(5種)となっており、こちらはコースの価格帯とのバランスを考慮すると、かなりお安い!
今回、27,500円のコースとドリンクは中々のソーダ割×2杯、梅酒のソーダ割でトータル3万とちょっと。銀座の寿司屋という立地を考慮するとかなり安め。この値段で、味・ボリュームともに相当なものなので、コスパはかなり良いと考えております。
料理・コース
・嶺岡豆腐
まろやかでコクのある嶺岡豆腐で幕開け。やや硬質な食感は自分好み。個人的にはワサビは無くて十分。
・三陸産わかめ✕自家製ポン酢
前回の反省もあり、序盤にあんまり手を付けず。わかめの歯ごたえのある食感とほんの少し辛味が効いた自家製ポン酢は酒の肴として最高。
・ガリ
荒い角切りのガリ。こちらも前回同様、必要な時以外はほぼ口にせず(めっちゃ美味しいんですが)。
・丸茄子と万願寺唐辛子のおひたし
この手で出てくる丸茄子って結構野暮ったい味なんですが、なんともお上品なこと。
・青森県産平目と縞鯵を煎り酒にて
「この煎り酒、わかめを付けても美味しいですよ」と言われ、その誘惑にかられましたが、完食するために回避。
・春子鯛
握り一発目はキレイな桜色が特徴の春子鯛。皮は湯引きしてます。歯ごたえのある食感と上品な旨味が特徴的。なお、ここで、以降のシャリの大きさを調節することができ、もう少し少なめでとオーダー。
・穴子の竜田揚げと百合根の茶碗蒸し
上には秋田県産のじゅんさいがはらりと。穴子の甘さにクドさは無く、いくらでも食べることができそうです。
・宮城県産紫雲丹
ミョウバン不使用(=無添加生雲丹)の紫雲丹。ので、当然渋みは一切ございません。口に入れた瞬間、濃厚な甘みが広がります。
・山口県産甘鯛の松笠焼きと蓮根ソース
フレンチでも市民権を得た松笠焼き。その特徴の通り、鱗の食感を楽しみます。
・プリン巻き あん肝
体に悪いと評判の当店のスペシャリテを、かれこれ7年近くやり続けているパフォーマンスとともに。なんだかんだで、あん肝はお腹に溜まるので、梅酒のソーダ割で浄化。
・とうもろこしとオクラの天ぷら
とうもろこしの身を2層にした天ぷらとミニオクラ。茨城県産ドルチェという品種なんだとか。溢れ出る甘味はこの前食べた「天ぷら福たろう」のホワイトショコラに匹敵します。
・港区巻き (香箱蟹、雲丹、特製キャビア)
豪華な食材を重ねたそれが港区っぽいということで、名付けられた港区巻き。特製キャビアはマイルドな味わいゆえ、重さは感じず。
・宮城県産蝦夷鮑
蝦夷鮑を肝ソースにて。これは絶品。残った肝ソースに、シャリを加え、食することも可能です。
・愛知県産キスの昆布締め
中には大葉があるため、かなりさっぱりしたお味。
・北海道産鰹
皮目は炭で炙って、あたり葱とともに。にんにくみたいな風味が漂いますが、にんにくは不使用。ここらへんで美味さの絶頂に。
・青森県産三厩まぐろの赤身ヅケ
我が故郷、青森県産三厩まぐろ。味の濃さ、身のきめ細かさで、大間のまぐろより好き。東京で食べたのは初めてかも。
・中トロ
言わずもがな旨味の宝庫。とろけます。
・千葉県産新子
コノシロの稚魚で高級魚の新子。皮がとても柔らかく、繊細な味わい。
・煮穴子の竜田揚げ
熱々の煮穴子を手渡しで。ここら辺でだいぶお腹いっぱいになってきましたが、まだいけそうです。
・アラ汁
アラ汁だからといって野性的な味は許しません。徹頭徹尾、上品なお味を貫いてくれます。
・太巻き
前回ギブアップした太巻きですが、今回はクリア。
・卵焼き
芝海老のすり身が入った卵。表面はやや硬質でパリッと、中はしっとり。
最後はいつもの尾崎大将のビックリマンシールを。なんとか完食できました!気持ち的には、後1巻はいけそうだったので、蒸し海老とか食べたかったかも。とはいえ、大満足です。ごちそうさまでした。
店舗情報
- 住所:東京都中央区銀座1-14-6 GINZA LOUIS 8F
- 最寄り駅:銀座一丁目駅より徒歩2分、宝町駅より徒歩3分、東銀座駅より徒歩5分、銀座駅より徒歩6分
- 予約:TableCheckほか
- 営業時間:[月・木]17:30or20:00、[金・土・日・祝]12:00or17:30or20:00
- 定休日:火・水曜日を中心に月8回お休み